当初、ハコスカのGT-Rが購入対象(当時400万円程度)に入っていた。しかし、自分の時代のGT-Rとは?と自問した時に浮上したのはR32型であった。 R32のデビューと言えば1989年。大学生の頃で、デビュー当時は各方面から動力性能に対する評価は良好であった。当時横浜駅西口に黒いGTS-tが展示してあったのが印象に残っている。概ね400万円以上のハコスカGT-Rは、その値段もさることながら、その値段でも錆が浮いており、満足な状態に持っていくには相応の出費・手間を要する等、否定的に判断する材料しか見当たらなかった。錆てるクルマに400万円も払うのか?と考えたのも、ハコスカを排除する一因であった。R32GT-Rは歴代スカイラインも、ハコスカに匹敵する名車になると思ったため、購入ターゲットはタマ数も豊富なR32GT-Rに絞り込むことにした。平成のクルマなので近年の車両と同じような感覚で維持が出来るのも大きい。構造が複雑と思われる車種につき、保障の充実したディーラー中古車を考えていた。当時、ディーラー系の中古車を見ていたが、ディーラでも300万円弱くらいから手が届くようになっていたのも大きかったかもしれない。ディーラーをはじめ、10数台の車両を見てきたが、結果、日産プリンス 戸塚不動坂中古車センター(現存せず)に現在の車両が在庫していたこと、他にもう1台少し高価な車両もあったものの、この車両で手を打つことにした。(1995年。BCNR33デビュー直後)頭金として100万円を用意し、残金(200万円と少し)を3年ローンにした気がする。中古で320万円って当時でも高価な車だと思う。(今でも程度の良い車両はそれ以上するが…)車両購入時点はスピードメーターにキンコンと鳴る警告アラームが存在(すぐに撤去)、前オーナーも横浜ナンバー管内に居住していたようで、新車時からであろう横浜33ナンバーを維持している。購入にあたっては、前車DR30(鉄仮面ターボ)を友人に譲って、その売価を頭金の一部に充当したと記憶している。購入当時は意識していなかったが、今ではR32型は壊れやすいというのが定説になっている。その後R33,34と改変されるに従って性能向上は当たり前にしても、壊れやすさについても対策がなされていると聞く。実際に維持して感じるのは、壊れやすいと言われながらも常に不具合を抱え、修理に工場入りしているほどではないということである。比較の問題であるが、R32以前に所有していた車両次第で、従前の車両が頻繁なメンテナンスを必要とするのであったなら、不具合の多い車両とは思わないであろう。私の場合、この比較対象がDR30であったため違和感は感じていない。どこが壊れやすいかを押さえていれば問題ない範囲であると思う。比較対象が近年のトラブルフリーな車両であれば、手間がかかると感じるであろう。不具合が多いと感じられるコンディションから、状態が良くなって行く様子を眺めることを趣味としていくことが、維持へのモチベーションに繋がると考える。