青森の記憶

BNR32に乗り始める前、DR30(鉄仮面)を所有していた。
この時に自走で北海道行き敢行したことがある。最初にトライしたのは1992年となるが、青森近辺の浅虫温泉でデフケースに中から穴が開きデフオイルが抜け出るという通常では考えられないトラブルで自走不能になり旅行を断念した。

故障の原因は、以前自分でデフのオーバーホールを自分自身で敢行しようとした際にリングギアの組み付けトルクが不足しており、結果リングギアボルトが外れてケースを突き破って顔を出したという事態であった。
デフのオーバーホールはリングギアの当り面のチェックも必要なため、素人がスキルもなく手を出すことは不可能である。

DR30は青森市街の日産プリンスに入庫、現地の解体屋(中古部品屋)で必要部品を捜索しようとしたが、インターネットもない中、発見できたのは青森日産部品の所在地だけであった。
試しに新品はどこから取り寄せるのか?聞いてみたら「相模原」と言われてショックを受けた気がする。

青森の散策にはレンタカーでガンメタのプリメーラ(P10の1.8L)を拝借したが、これが素晴らしい乗り味であったと記憶している。新車に近い個体であったからであろうか?
翌日、青森から地元へ電車で戻り、地元で解体屋まわりを実行する。
偶然会った友人と偶然見つかったDR30用のデフという解体部品を抱えて青森に舞い戻り、ディーラーには場所を借りてデフケースごとの交換を試みたが何と部品がつかない。
DR30のターボCは専用部品が多いことを体感した次第である。

思案した結果、元々車両に付いていたリングギアをインパクトレンチを使って強力にボルトを締め、持参したデフケースのカバーだけを移植し、デフオイルが漏れないよう手当をして自走可能な状態に戻した。

この状態で、24時間かけて自走にて地元に無事帰還。自己流修理のデフで辿り着くことができた。
後年になって、このDR30を譲った友人が社外品のLSDに交換するときデフケースを開けることになったが、リングギアに当時の痕跡が残っていたらしい。

そして1994年、同じDR30で北海道上陸を実現した。
初めて函館でフェリーから上陸した瞬間には感動した。

その後、出張などで数回飛行機で北海道に赴いているが、北海道ならではという場所に赴くにはクルマが無いと自由に行くことが叶わないと感じた。
いずれは、BNR32での北海道上陸を敢行したいものである。

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